深読み!初恋ゾンビ

初恋ゾンビのキーとなりうる場面をひたすらピックアップします。初恋ゾンビは週刊少年サンデー連載の峰浪りょう先生によるラブコメです。毎回1つは新しい発見をお届けできればと思ってます。

17巻第162話 ボクタチの失敗

イヴは…ずっと失恋ゾンビだった…

タロウは失恋ゾンビの影響下で全てを諦めて関心を抱かない、そんな性格に育っていった…

 

失恋ゾンビなことを包み隠して"タロちゃんに恋をさせる"ための姿をした"イヴ"が、今まで見てきた"イヴ"

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指宿くん父が連れていた失恋ゾンビと同じように

 

"イヴ"はタロウが恋するための"カタチ"だけ

だけどいつしか心を持ってほしいと思うようになっていた…

・希空と都城のデートを見た感想

・調理実習を抜け出したイヴにかけた言葉

・2人で乗った観覧車

・若狭ノ宮高校の制服でタロウの部屋のベッドに腰掛けたこと

・斤ちゃんのリードに2人で手を重ねたこと

・イヴが怒りで人に触れた夜、『つねってみろよ』と言ったこと

(時系列順)

"イヴ"はタロちゃんの願望…

だから望み通り"自我"を持ち出した

すると少しずつ…自分がわかってくるようになった

『ワタシには何か欠けてる…』

その喪失感を持ったまま、タロちゃんが自分に恋をしてくれるのが、怖くなっていった…

 

そして、今まで見えなかった自分に被された覆いに気がついた

イヴはその覆いを剥ぎたいと思うようになった…

 

困るよな

そんなの…

失恋化イヴはタロウの姿になった

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一人称"オレ"で話を続ける

タロウの脳裏に流れ込んでくる、イヴが見た黒いイヴとの対話

イヴという存在が、結局自分の脳内でつくられた存在だったということを示唆する

 

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タロウが隠していたのは

指宿くんが女の子であること

そして指宿くんへの本当の気持ち

だけではなく、元々のイヴが失恋ゾンビであることも知っていて隠していた

 

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自我を持った"イヴ"が選んだのは自我を捨てること

 

オレの知ってるイヴは…どこにいるんだよ…

 

プールの外で江火野から話を聞いた時

指宿くんだけでなく、イヴにも不信感を抱いた…

"タロちゃんの望み"として生きる"イヴ"

嫌われたら存在理由がなくなってしまう

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ワタシは全てを知ってる失恋ゾンビ

リセットして新しい"イヴ"を作り直すことを提案する

 

今度は自我を持って欲しいなんて願わないで

姿なんて毎日変わってあげるから

 

いつか人間の恋人ができたら

ワタシ、透明になって黙ってるわ

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その顔で…そんなことを…言わないでくれ…

 

イヴ…

オレ、どこで間違った?

どうしたら良かった?

 

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江火野が訪ねて来た

失恋イヴとの対話に夢中で電話にもチャイムにも気がつかなかった

部屋の窓にぶつけられたカバンでやっと気づいた

家族は留守

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息を吸ってから江火野は話し出す

イヴが消える方法は、初恋の指宿くんとの恋が成就することなんじゃないかと

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誰からも聞いてない、西海さんの言葉から推測した

恋愛に疎かった江火野がこんなにも気づけるようになった

 

指宿くんが…リリスが女の子だって

一番傍にいたタロウが気づかないわけない

 

タロウは話す

気がつかないよう、考えないようにしてた

オレと指宿くんは暗黙の了解のもと、これ以上その話に触れないようにしようと決めたんだ

11巻第98話 登山後の病院で『タロウ、ボクは男だ』と言ったことを指しているのでしょうか

聞かないことを選んだタロウとそれを受け入れた指宿くん

やっぱりここが間違ってたのではないでしょうか

 

あんたたち…最低…

 

江火野には見えないから、わかることがある

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イヴに告白したときの反応が思い出される

「彼女の生き様を、ちゃんと認めてやれ‼︎」

 

人間だったら消えたくなんかないと思うはずでも

初恋ゾンビも本当に消えたくないと望むものなのか

8巻第71話でキョウコは言っていた『ああなりたくない、怖い、消えたくない、…とは思わないのよ』

だってあれは、私たちの"本来の望み"なんだもの

 

タロウの知ってるイヴが部屋に戻ってきた

ありがとう…江火野さん…

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江火野には見えないけど

感じることができた

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7巻第66話より、指宿くんが笑ったところ

関連性は無いかもしれませんが、この時の表現と似ています

 

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指宿くんを女の子だと思わないようにして避けていたこと

イヴと…"初恋"と向き合うこと

 

 

サブタイトル「ボクタチの失敗」

森田童子の曲「ぼくたちの失敗」が念頭にあると思います

ぼくたちの失敗 - Wikipedia